ささいな気持ちから・・・[姉妹]
(2014-03-22 12:27:11) by moe


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当時16歳、高校2年だった妹は暇があれば友達と携帯でメールをやっていた。
メールの相手は学校の友達だと思うのだがいつも携帯をいじくり回してた。
家で食事をしてる時にでも携帯を手元に置き食事中にも関わらず相手からメールが届いたらすぐに返事を送り返していた。
親から携帯のパケット通信の使用料が高過ぎるから控えるように言われてもメールを止めない。
携帯を持った当初は携帯の料金は自分のこづかいで賄うはずだったのにいつの間にか親から足りない分を出してもらうようになっていた。
だが親もそうは甘くない。あんまり程度が悪いから料金の補てんをストップしてしまった。
そして矛先は俺に向けられた。
それに怒った俺は親に何とかしてくれと頼み込み、その対応策として親が妹の携帯の契約を定額制に変えた。そこまでは良かった。
だがこれを機に妹の携帯依存症はなおさら酷くなってしまった。

朝から晩まで暇さえあればメールばかり。

「メールをやってる時間があったら相手に会いに行けばいいだろう。」

って何度も言ったがそれでも減る様子がなかった。
俺はやりたい放題の妹を兄として鉄槌を下すためにある策略を思いついた。
その策略とは妹をメールで釣り上げることだった。
俺もメールは嫌いではない。
それどころか女とメールをするのを得意としている。
当時、付き合ってた彼女は出会い系サイトで知り合ったし女性のメル友を多数抱えていた。
その殆どが成人の女性だったので妹のような小娘をたらしこむこと簡単だと考えた。
釣られた相手が兄貴の俺だから良いが、これが他人だったら現在の物騒な世の中では何をされるか知れたものではない。
そんなことにでもなってしまったら身内としては嫌なので穏やかの形でメール漬けの妹に自称ネットナンパ師の俺がお灸を据えることにしたのである。

ちなみに妹は困った人を見掛けるとほっとけない性格をしてる。それを逆手に取った。
俺は妹に間違いメールを送ろうと考えた。
しかも架空の会社の重要連絡で何が何でもすぐに連絡を入れないと緊急事態に陥ってしまうかのようにメールの上で装おうとした。
作戦決行の日、俺は溜まってた有給休暇の消化も兼ねて仮病を使って会社を休んで磐石の態勢で作戦の遂行にあたった。
俺は妹に宛ててメールを打った。
それは自分の女にメールを送るより遥かに気を使った。
妹の優しさに訴え掛けるように大人の男性を思わせるようにメールを打った。
送信するまで何度も書いては消してを繰り返し、結局は70回以上もメールを打ち直してから送信のボタンをクリックした。
返事が返ってこなくても良かったが出来れば返ってきて欲しいとメールに願いを込めて。

俺は自分の妹のメールアドレスを知らなかった。
身内だから電話だけで済むのでメアドを知る必要がなかったのだ。
ちなみに妹も俺のメアドは知らなかった。
妹のアドレスの取得まではそれなりに苦労した。
自分の妹だから兄貴が聞けば簡単に教えるはずだが妹に面と向かって教えてくれは気恥ずかしく言い難いものがあった。
そこで妹の友達から妹のアドレスを聞き出した。
友達は少し変に思ったみたいだが俺はれっきとした兄貴なので快く教えてくれた。
それがあったから作戦が遂行出来たのである。
友達がどうしても教えくれない時には金を掴ませてもいいとさえ思ってた。

そして俺がメールを送った約1時間後、携帯の着信音がした。
それは妹からだった。

「メール間違えてませんか?」

これが妹から届いたメールの最初の本文だった。
思惑通りに妹は俺に釣り上げらてしまった。
しかしこれはほんの序章に過ぎなかった。
長年一緒に過ごしてきたから俺としては妹の性格は熟知してるつもりだった。
俺はすぐに再度確認のためのメールを送信した。メールは緊急扱いになってるので時間を置いてしまったら妹に怪しまれると思ったからだ。
元来から携帯依存症の傾向が強く見られる妹が極めて紳士的に書かれてくるメールを無視をしないのは分かってた。
なぜなら妹は同年代より大人の男の方が好みだからだ。
俺は兄貴なのでそれくらいのことは知っていた。
お礼言った後、さも仕事の合間にメールを打ってるように装いながらメールを打った。
このメールは偶然だって思わせるように演出しながら妹とメールを交換したのである。

しかしその時は事務的な内容の数通程度のメールのやり取りだけで終わらせた。
仕事で忙しいはずの人間がこまめにメールなんかやってるはずがないのだ。
メールの目的は1つだけ。妹の携帯に俺のメアドの履歴を残すことだった。
そしてその日の夜、遅くない時間を見計らって、改めてお礼言うためにメールを送った。

「今日は本当にありがとうございました。おかげで助かりました。」
「お礼なんかいいですよ。」
「お仕事中にご迷惑ではありませんでしたか?」

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